【書評・要約】『リフレクション』 感情と価値観から自分を理解する、内省の技術

書評・要約

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振り返りを書いても自分がなぜそう感じたのかまでは、うまく言葉にできない。

私が熊平美香さんの『リフレクション』を読んで役立ったのは、感情と価値観の関係に目を向ける考え方でした。

読むきっかけはKindle Unlimitedの対象タイトルの中で、自分に活かせそうだと思ったことです。チームづくりやマネジメントよりも、自分自身の振り返りにどう使えるかという視点で読みました。

実際に続けている3分言語化ノートのあとに、本書の「認知の4点セット」を取り入れてみました。その結果、ノートだけでは掘り下げられなかった感情や価値観に気づけるようになったと感じています。

この記事では自分自身の内省に関わる部分を中心に、本書の要点と読んだ感想を紹介します。

『リフレクション』はどんな本?

『リフレクション(REFLECTION) 自分とチームの成長を加速させる内省の技術』は熊平美香さんによる、振り返りを学びにつなげるための本です。出版社はディスカヴァー・トゥエンティワンです。

本書で紹介される「認知の4点セット」は意見・経験・感情・価値観を整理し、自分の考えをその背景とともに見つめるための枠組みです。著者も、自分の意見を背景にある経験・感情・価値観とセットで俯瞰するものとして説明しています。

私にとっては「何を考えたか」から一歩進んで、「なぜそう考えたのか」を振り返るための本でした。

※Kindle Unlimitedについては、私が読んだ当時の利用状況です。現在の対象状況は商品ページでご確認ください。

要約|自分の振り返りに活かしたいポイント

意見の背景にあるものを見つめる

「私はこう思う」と言えても、なぜその意見を持ったのかまで説明するのは、案外難しいものです。

本書の認知の4点セットでは次の4つに目を向けます。
下の説明は、短く整理したものです。

項目 振り返る内容
意見 自分はどう考えているか
経験 その考えの背景に、どんな経験があるか
感情 そこに、どんな気持ちがあるか
価値観 自分は何を大切にしているか

私が注目したのは、意見や経験と並んで、感情と価値観が入っている点です。

出来事と自分の考えだけを整理していると、そのときの気持ちや、大切にしていることまで十分に掘り下げられない場合があります。4つの観点があることで、普段は言葉にしていなかった部分にも目を向けやすくなりました。

感情を、価値観に気づく手がかりにする

特に印象に残ったのは、自分の大切な価値観が満たされているかどうかが、感情と関係しているという説明です。

私はこれをうれしい、嫌だ、納得できないといった気持ちから、自分が大切にしていることを探る視点として受け取りました。

「なぜ嫌だったのか」と考えるときも、出来事の説明だけで終わらず、「自分が大切にしている何と関わっていたのか」と問い直してみる。

この見方が、自分自身の振り返りに役立つと感じました。

ただし、感情に名前をつければ、そのまま価値観が分かるわけではありません。
実際に取り組むと気持ちに合う言葉を探すことも、その背景にある価値観を表すことも簡単ではありませんでした。

書評|自分自身に使う視点でも、読む意味があった

チームへの活用より、自分の内省を目的に読んだ

本書の副題には「自分とチームの成長」とありますが、私が知りたかったのは自分自身への使い方でした。

そのため、後半のマネジメントに関わる部分は斜め読みし、自分の振り返りに活かせそうな内容を中心に読みました。この記事も本全体を均等に評価したものではなく、その読み方に基づく感想です。

その範囲で感情と価値観のつながりは、自分のノートに取り入れて考えてみたいと思えた部分です。

チームでの活用を目的にしていなくても、自分を理解するための読み方ができる本だと感じました。

3分言語化ノートに、振り返る観点を加えられた

私は『こうやって頭のなかを言語化する。』を参考に、3分言語化ノートを続けています。

『リフレクション』を読んだあと、そのノートを書き終えてから「認知の4点セット」で振り返る方法を試しました。

私の場合、3分言語化ノートだけでは掘り下げられなかった感情や価値観に、気づけるようになった実感があります。

これは言語化ノートに効果がなかったという意味ではありません。書いて出てきた内容を別の観点から見直すことで、さらに考えられる部分があったということです。

私の使い方では、2冊は次のような関係になっています。

  • 『こうやって頭のなかを言語化する。』:自分の考えを言葉にする時間をつくる
  • 『リフレクション』:書いた内容の背景にある経験・感情・価値観を見つめる

あくまで私自身の活用上の整理ですが、書く習慣と、書いた内容を掘り下げる観点を組み合わせられた点がよかったです。

言語化ノートの本については、こちらの記事で紹介しています。

【関連記事リンク:『こうやって頭のなかを言語化する。』要約・書評

分かりやすい枠組みでも、言葉にするのは難しい

一方、感情や価値観を適切に言語化することには、今も難しさを感じています。

項目が分かっていることと、自分の内面に合う言葉を選べることには、距離がありました。

本書を読んですぐに、自分の感情や価値観がすべて明確になったわけではありません。それでも「何を振り返ればよいか」という観点を得られたことは、私にとって収穫でした。

自分への活用という点で、どんな人に向いている?

私の読書・実践経験から、次のような人は自分の振り返りと結びつけて読みやすいと思います。

  • 日記やノートを書いているが、もう少し深く振り返りたい人
  • 自分の意見の背景にある感情や価値観を考えたい人
  • 振り返るときの具体的な観点が欲しい人

一方、自分自身への活用だけを知りたい場合は、チームやマネジメントに関する内容も含まれることを知っておくとよいと思います。私自身も、今の関心に近い部分を重点的に読みました。

また、枠組みを知れば言語化が自動的に進むというものでもありません。自分の経験に当てはめて考える時間は必要だと感じています。

感想|自分の気持ちを、もう一段深く考えるための一冊

私にとって『リフレクション』は感情と価値観の関係を考え、自分の振り返りを深めるきっかけになった本です。

3分言語化ノートのあとに認知の4点セットを取り入れることで、それまで掘り下げられなかった部分に気づく実感がありました。

感情や価値観をぴったりの言葉で表すのは、今も難しいです。
それでも、自分の考えを理解するために、どこへ目を向ければよいかが少し見えてきました。

すでに書く習慣があり、その内容をもう一段深く振り返りたい人には、自分のノートと照らし合わせながら読める一冊だと思います。

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